24
- 2016/11/07
- 19:54
いつ現れるともわからない黒い獣を、雪の中で待ち続けることになるだろう。
ピンク色の閃光がその白い毛皮を通して輝くだろう。
死の訪れが樹木をオレンジ色にしてしまうだろう。
光りの街の中心にうずくまる窓という窓はすべて叩き割れるだろう。
そこに冷たい最初の風が吹き始め、人間たちは皆、眠ってしまうだろう。
心の奥底の欠陥が、音楽の部品のようにかなしく鳴り始めるだろう。
正気を保つのが難しいほどの混乱が細く、青い、淡い光を放つだろう。
吹雪の夜、それは傷ついた樹木の生命さえも、小さな虫の生命さえも停止させる。
何か狂信的な情熱に突き動かされている吹雪の夜、遠い悲しさが目覚める。
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