19
- 2016/09/08
- 23:07
深夜の外国人がオーマイキーさながらのあやしさで、
お届けする通販番組じゃないけど、
新鮮な果物を毎朝食べるのはいい。
僕等は時計のガラスに月の光がさして、
その時計が真っ青に見えていることに気づいてるんだ・・。
突き出された鉄骨の支柱が交差する中空に、
傷だけがあぶりだされた、黄色い、爪を見る。
うずくまって、やつれて、傷ついた猫が、こんな夜、
出来うる限りの早足で、本来の自分を回復させようとしてる、
君は何処へ? 僕は海へ。
てくてくてくてく、終わらない、歩き疲れた、でもまだもう少し続ける、
こんな夜、君は何処へ?
スチール製の彫刻のくだもの。
驚異の噴水さながらの新鮮なほとばしり。
意味があっても、なくても、人生に咲く花は、
足をとめようとしない限り、気付かない、見えてはこない、
そして永遠に、わがままなまま、死んでゆくだけ・・。
僕等は劇場にいる。
いや、本当にどうしてかしれないけど、激情の最中にある、
あたらしい果物を、
もうひとりのわたし、と呼ぶ――。
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